魔法!
この項目では「ファンタジーRPG」の醍醐味のひとつ、「魔法」について説明します。
T&Tにも「魔法」は存在していますが、その力の源は神や悪魔等ではありません。
T&Tの「魔法」は一種の「超能力」とされています。魔術師の精神で整えられたマトリクスや強烈な意思のあるひとつの状態、内部からの力なのです。
魔法には「瞬間型」と「持続型」、「永続型」があります。
「瞬間型」は、発動と同時に効果が終わってしまうものです。
「持続型」は、ある程度の時間が過ぎてから(魔法表にそれぞれの効果時間が書いてあります)効果がなくなります。
「永続型」は魔術師がいなくなっても、その魔法を打ち消さない限り効果が続くものです。
「魔法」は生まれつきの超能力である為、「魔法」を扱える者と(魔術師、盗賊、魔法戦士)そうでない者(戦士)に分かれます。
これは、人間やエルフといった種族に関わらず同じです。
T&Tの魔術師は、幼い頃から「魔術師組合(T&Tの世界ではほぼ世界的な規模のとても強力な組織で、非常に保守的です)」によって訓練されています。
「魔法」使う為には、精神を集中する事と正しくかける事、そして何年かの勉強と魔法を制御する為の発達した精神力が必要です。したがって、年齢が6歳の幼い魔法使いなどを作るべきではありません。
「魔法」は使う為には、ある程度の器用さと知性が必要です。
また、1レベルの魔法を使う為には「知性度」が10、「器用度」が8必要になります(「役割」の説明でも書いてありますが、基本的に上記の能力値のないキャラクターは「魔術師」にはなれません)。
なお、魔法のレベルが上がるにしたがって、必要な「知性度」「器用度」は上がっていきます。
「魔法」の習得方法は2つあります。
一つ目は「魔術師組合」にお金を払って教えてもらう方法です。
これは「レプラコーン以外の魔術師」のみ許された特権で、「盗賊」や「魔法戦士」、「レプラコーンの魔術師」はいくらお金を積んでも教えてくれません。
二つ目は、その魔法を知っているキャラクターに「教え」の魔法を使って教えてもらう事です。
大抵の場合は、「魔術師組合」に払った金額か、それ以上の金貨を要求されるでしょう。
無料で「魔法」を教える「魔術師」に、「魔術師組合」はいい顔はしません。
GMによっては、何らかの形で「魔法」を教えてくれる場合もありますが、そういった事は稀だと思います。
「魔術師組合」は必要な経験レベルに達していない「魔術師」に対して、その「魔法」を教えてくれません。
ただし何らかのきっかけで、自分の経験レベルより高い魔法を覚えた場合は、必要な「体力度」「知性度」「器用度」があれば、その魔法をかける事もできます。
その場合、ペナルティとして経験レベルより1レベル高いごとに「体力消費量」が1点増えます。
さて。
基本的に「魔法」は、使うごとに決められた「体力消費量」分、「体力度」を一時的に消費します。
これは「超能力」を使ってスタミナを消費するからです。
一時的に失った「体力度」は1通常ターンに1点の割合で回復します。
注意すべきは、早足で歩いている以上の運動をしていると回復しないという事です(もちろん戦闘していては、回復は望めません)。
しかし、「体力度」の回復を早めようと横になったり座ったりする必要はありませし、そうしても回復は早くなりません。
「魔術師」と「魔法戦士」は、幼少の頃からの厳しい訓練によって、この体力の消費を抑える事ができます。
「盗賊」は「魔法」を使えますが、訓練を受けていない為にこの利点はありません。
「魔術師」は、魔法のレベルが経験レベルより1レベル低いごとに「体力消費量」を1点節約できます。「魔法戦士」は2レベルごとに1点です。
例:5経験レベルのキャラクターが、2レベルで「体力消費量」10点の呪文を唱えるとき、「魔術師」なら「体力消費量」は7点、「魔法戦士」なら9点になります。
これが同じ体力消費量の1レベルの魔法だと、「魔術師」で6点、「魔法戦士」で8点になります。
また、精神集中の助けとなる「魔法の杖」を使えば、更に消費量を節約できます(買い物表の一般装備の欄を見てください)。
「魔法の杖」を使って呪文を唱えた「魔術師」や「魔法戦士」は、自分の経験レベルと同じ数字分「体力消費量」を抑えられます。
ただし、いくらレベルが上がろうと、どんな杖を使おうと「体力消費量」は最低でも1点消費します(「魔術師」と「魔法戦士」が「魔力感知」を使うときだけは例外で、その場合のみ「体力消費量」は0点です)。
例:5経験レベルの魔術師が、「姿隠し」を2レベルで唱える時、基本体力消費量10ですが、経験レベルが魔法のレベルより3高い為にレベルによる節約が3点、杖を使えば経験レベル分、消費量を節約できるので5点、基本消費量10点から3点+5点を引いて、実際には2点で「姿隠し」が使えます。
一時的とはいえ「体力度」を消費する為に、「体力度」が2以下になると非常に弱ってしまい、人事不省に陥ったり、意識をなくしたりします。
また、GMは一度に「体力度」を大量に消費した場合(体力度67のキャラクターが、一度に60もの体力度を消費した時など)現在の「体力度」や「耐久度」等を使ってセービング・ロールを行うように指示するかもしれません。
魔術師が愚かにも自分の体力度以上の「魔法」をかけた場合、魔法は効果を表さず、術者は激しいショックに襲われて死んでしまいます。
「体力度」がぴったり0になる事を計算して「魔法」をかけた場合は、術者は死にますが「魔法」はかかります。
覚えておいてください! 「体力度」が0になったキャラクターは死亡します!
呪文を使って体力度が一時的に下がった場合、「戦闘に関するルール」の「重すぎる防具」に準じます。基本的には呪文が使えなくなると思ってください。
また、魔術師が共同で体力度を出し合って「魔法」をかける事もできます。
共同する魔術師(この芸当は魔術師しかできません!)は、かけようとしている魔法を知っている事が最低条件です。
また、対象が一つの魔法は予め対象を指定しておかなければなりません。
やり方ですが、まず必要体力度の「レベルによる軽減」は、魔法をかける者の中で最もレベルの高い術者のレベルで計算します。そして、計算で出た必要体力度を各自で均等に割り振ります。もちろん割り振られた数字は杖の使用で軽減できます。
例:5経験レベルの魔術師3人が、「おおまぬけ」をかける場合。必要体力度は39、レベルによる軽減は魔法のレベルと術者の経験レベルが同じなのでありません。普通に39を3で割って、一人13の体力を使う事になります。杖を使えば、自分の経験レベル分減らせますから、結果としては13―5で8、体力度を消費する事になります
(ダメージを与える魔法「これでもくらえ」や「炎(氷)の嵐」等は、協力した全員の平均値がダメージになります。
さて、追加で2つほど規則を。
「魔法は1戦闘ターンに1回しか唱えられない(1通常ターンに5回)」
例外として、術者に「いだてん」の魔法がかかっている場合は、その魔法の効果分多く唱える事ができます。
「魔法は視線が通っていなければかける事ができない」
いくら扉の裏側にトロールが潜んでいるのが分かっていても、そのトロールが見えない限り、怪物に向って魔法を投げかける事はできません。
暗闇等で「魔法」の対象がはっきりしない場合も「魔法」は唱える事ができません。
補足として……
T&Tの魔術師は、経験レベルが5レベルになると「新しい魔法」を創造する事ができるという特権を持っていますが、今回は使用しません。
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詳しい魔法の説明は「魔法表」を見てください。
最後に、「魔法表」に書いてある「効果拡大可能」と「効果時間拡大可能」について触れておきます。
「魔法」は、基本となるレベルが存在しています。たとえば、「これでもくらえ」は基本レベルが1です(表には、単純に「1レベル魔法」と書いてあります)。
これを強力にする為に、1レベルで習得できる魔法を2レベルや3レベルで唱える事もできます。
こういった事ができる魔法には「効果拡大可能」「効果時間拡大可能」と書いてあります。
「効果拡大可能」はレベルを上げればもともとの「体力消費量」は足していきますが、効果は倍々になります。
例:4レベルの魔法「瞬き移動」は体力度を14点使えば15mのテレポートですが、5レベルでかけると「体力消費量」は28点、テレポートの距離は30m、6レベルでかけると「体力消費量」は42点、距離は60mまで伸びます。
唯一の例外は「これでもくらえ」で、「体力消費量」は足していきますが、効果はレベルの数字をかけた分になります(「魔法表」に詳しく載っています)。
「効果時間拡大可能」は、より高いレベルでかける事により時間を延ばす事ができます。
例:「死の刃」は体力度を5点使い、1戦闘ターンの間、武器の効果を2倍にしますが、2レベルで「死の刃」をかけると「体力消費度」は10点、効果時間は2戦闘ターンに、3レベルでかけると「体力消費度」は15点、効果時間は3戦闘ターンになります。
ただし、武器の威力はずっと2倍のままです。
「効果拡大可能」と「効果時間拡大可能」の両方が書いてある「魔法」は、その両方とも拡大する事ができます。
例:4レベルの「魔法」で「浮遊」はそのままだと「体力消費度」は9点で、自分の体重の重さまでのものを1通常ターン浮かせて動かす事ができますが、5レベルでかけると「体力消費度」は18点で「効果の拡大」か「効果時間の拡大」ができます。
6レベルでかけると、「体力消費度」は27点で、「効果の拡大」と「効果時間の拡大」ができます。
もちろん、「効果の拡大」のみや、「効果時間の拡大」のみを選択する事もできます。
以上で魔法の説明を終わります。お疲れ様でした!
「魔法表」と比べ合わせながらご覧下さい。
追記
魔法の対象数について
特別な記述が無い限り、魔法の対象は一つ(一体)です。
「いだてん」時における魔法の複数回詠唱について
「いだてん」を他人にかけた場合は、かけられたキャラクターは魔法を2回唱えられますが、術者本人に「いだてん」をかけた場合は勝手が違います。
まず、術者本人に「いだてん」をかけた戦闘ターンは、二度目の行動時に「魔法」を唱える事はできません。次の戦闘ターンから(まだ効果が残っているなら)「魔法」を2回唱える事できます。